信頼型社会の実現

どんなに貧しくとも志があった。敗戦後の半世紀は目まぐるしいほどの経済発展を遂げた。先人達の血のでるような努力が日本を再建し、僕らが生を受けた頃には日本人は豊かになっていた。

時の占領軍によって「歴史・地理・修身」の教育を無くした。それに便乗したそれまで軍国主義に押さえつけられていた一部の国民が徒を組み権利の主張をするも義務を忘れ、個の主張をするも公を忘れた。

高度成長期では戦前生まれと、戦中生まれと、戦後生まれが共存した。人間味とスキルのある人が存在し縦横の社会バランスがとれていた。だが、バブル期を迎えた頃よりバランスを失いだした。経済に奔走する中で、戦後生まれへの教育、日本人としてのあり方を忘れてしまった。

目を輝かせて夢を語り、その夢に向かって努力をする。言葉で理解できる人は多かろうが、背中で見せる「生き様」を見せれる人が減った。桜井よしこさんが述べた「豊かさに負けた日本人」はピンポイントで的を得たと感じた。日本は豊かになる中で失った「力」は大きい。

昨今また「共生社会」「相互信頼社会」とよく耳にするようになった。東京JCは95年に指針改定、97年に中長期ヴィジョン策定、以後指針は05年に改定、中長期は07年に策定した。東京JCが行う問題提起、対処、解決、未来志向(ヴィジョン)それらへの先見性は改めて凄いと感じる。

真に明るい豊かな社会の実現は権利と義務、自由と責任を有した市民が「官」にもたれるのではなく、自ら選択し行動する民主導型社会である。その大前提として、人の心が豊かでなければならない。社会を構成する人が豊かであることが最初である。

多様性、勤勉性、思いやる精神、調和といった美徳のある人が構成する社会が信頼型社会とし運動した一年であった。日本型経営と言われるように社会や国家を経営するも同じである。


 
 

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